あらすじ

神に愛された、その国で―――

遠い世界の話。静かで平和な島国があった。
そこは「神に愛された国」と称されており、
船で上陸しようとしても、海流に阻まれて叶わない場所にあった。
同じように、この島から外に出ることも叶わず、
いつしかそれは神の御技とされた。

この国に暮らす人間は、二種類に分けられる。
「聖種(せいしゅ)」と「妖種(ようしゅ)」。
遥か昔には種族間での争いが存在したらしいが、
今となってはその傷は消え去っており、
二つの種族は互いを認め合いながら暮らしていた。

そしてもう一つ、どちらの種族にも属さない、
神の使いと呼ばれる人間。
名を「ノエリス」と言い、
遠き山の中にある神殿で暮らしている。

物語は、二人の傭兵が仕事中に会話をしている所から始まる。
聖種のソウゴと、妖種のオルディ。
彼らは長いこと傭兵として働いていたが、
この国はあまりに平和で、
傭兵という仕事も名残のまま存在しているが、
外部の人間も訪れず、国内での争いもほとんど無かった。